Take it easy !

 初めまして、Raymond Yanです。人生、もっと気楽に生きていきたいという思いから、このブログを始めました。YouTubeで公開している武術の動画も、こちらでは解説付きで、公開したいと思います。  Old fashioned & hybrid martial arts(https://www.youtube.com/results?search_query=raymond+yan)

カテゴリ: 合気技

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 最初の合気技は、サンチンの最初の動作を実戦に応用したモノです。敵が腕に力を入れて、こちらの腕を押さえてくれば、この形をすると、自然に合気が掛かって、相手の腰が浮きます。

 もし、敵が、自分の腕に力を入れずに、ただ軽く押さえて来た場合は、この合気技はかかりません。その場合も、この動きをそのまま使って相手の両腕を掻き分けてから、敵の片腕、もしくは、両腕を掴んでバランスを崩しつつ、拳で突いたり、頭突きをかましたりして仕留めます。

 合気技が通じないからと言って、合気技に固執する必要はありません。要は、敵を確実に仕留めればいいだけの話ですから。


 この動きを合気技として使う場合も、掻き分け技として使う場合も、一番意識を置くべき個所は、手首ではなく、やはり肘なんですね。その点は、下の動画内で申し上げた通りです。
 


 冒頭の動画の二番目の動きは、転掌の動きからの応用です。こちらの場合は、敵は腕に力を入れないと頭突きが出来ないので、合気技が、簡単にかかります。
最初に、この技がキチンとかからなかったのは、私の弟子が、本気で私に頭突きをするつもりがなかったからです。本気で頭突きをするつもりがなければ、必然的に腕の力は抜けて、合気技は、掛からなくなります。
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 合気技と言うのは、関節技も掛からない程、敵が必死で握って来た場合にだけ有効なのです。この動きも、型の中の動きだけを見たら、およそ使えそうもない動きにしか見えないんですが、こういう場合は、非常に有効な形です。



 上の動画の(0:24~0:26)に出て来る両掌を上につき上げた形から下に回して、前に突き出す形です。

 私も、長年、この形を稽古して来ましたが、稽古する度に、

「こんな動き、一体、どういう場面でどう使うんだろう?」

とずっと疑問に思ってました。片腕でやるんなら、分かるんですよ。相手の突き腕を手刀で払い落として、掌で金的を打つ形だと解釈できますから。

 でも、両腕でこれをやる状況を全く思いつかなかったんですね。


 この私の長年の疑問に答えてくれたのは、中国で出会った八卦掌の人でした。これと全く同じ動きが、八卦掌に含まれてるんですね。意外なところで、沖縄剛柔流空手と八卦掌の共通点を見出しました。

 で、その人は、一番最初の動画の中に見られる分解を教えてくれたんですね。最初にこれをやってもらった時は、目から鱗が落ちるような思いでした。

 その方は、私よりも10㎝くらい長身の方だったんで、私が彼の両腕を掴んで、彼の胸や顎に向って頭突きを放つ動作をするのは、比較的簡単だったってのもあります。これが、私より身長が低い人だったら、彼も説明しにくかったでしょう。一番上の動画をご覧になるとお分かりの通り、私より20㎝以上身長が低い弟子が私の両腕を掴んで頭突きを放つのは、かなり容易です。

 武道の世界では、必ずしも、長身であることが、いつも有利になるとは限らず、背の低い事が、いつも不利になるとは限らないんです。

 そこで、低身長の利を活かした敵の頭突き技を封じるために、転掌のこの動きが役に立つというわけです。



 因みに、大東流合気柔術風に言えば、最初の技は、「合気上げ」で、二番目の技は、「合気下げ」ってことになるんでしょうね。

 
 空手と大東流合気柔術は、全く違う技術のように見えて、実は、共通している部分も、少なくないんです。合気に凝り過ぎてらっしゃる方には、そうは思えないかも知れませんが。

 大東流合気柔術の有段者の方が、宇城憲治先生のセミナーに参加なさったそうです。その方は、その後、稽古仲間に、

「宇城先生は、ちゃんと『気』を使ってらっしゃる。空手なので、一度、気の流れを切ってから、もう一度、気を入れ直してる点だけが、大東流と違う点だ。」

と仰っていたそうです。


 太極拳の套路や空手の型の中の動きは、一見実戦で使えそうもない動きに見えるかも知れませんが、実は、結構、有効な技術が含まれてるんです。

 参考にして頂ければ、幸甚です。



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 肉体労働における姿勢や動作が、武道の姿勢や動作の基本です。それが、狩猟が始まって戦いの要素が加わり、やがて農耕が始まり、富が蓄積されるようになると、それを巡って争いが起こるようになり、人間対人間の戦争が始まり、少しずつ武器の発達とともに戦闘の技術が体系化されていきました。


 つまり、根本は農作業や運搬作業などにおける姿勢と動作なわけです。

 
 上の動画は、実際に船を漕ぐ動作です。ここから、古神道の「天の鳥船行法」が生まれ、それが合気道に「船漕ぎ運動」として、取り入れられました。

 次に、合気道で実際に行われている船漕ぎ運動を見てみましょう。




 私が学んだモノは、これよりもっと硬くて直線的な動きでした。実際の船漕ぎの動きは、一番最初の動画の中に見られるように、こんなに直線的で硬くありません。合気道で行われている船漕ぎ運動は、一部の流派を除いて、かなり直線的で硬いです。これじゃあ、絶対に本物の船は、漕げません。

 なぜこうなってしまったのかは、よく分かりません。伝承されている途中で、誰かが本来の自然な動きを歪めてしまったのかも知れません。こんなに直線的で硬い動きだったら、実際の戦闘では使えないでしょう。


 合気道の先生方は、原点に戻って、実際の船漕ぎ運動を学ばれるべきです。二番目の船漕ぎをやってらっしゃるのは、白川竜次師範の御父上、白川勝敏師範ですが、ハッキリ言って、最初の女性の動きの方が、絶対いいですよ。一目瞭然です。彼女は、柔らかい手首の動きで、体全体を使って上手に船を漕いでいます。


 あんまり人の批判ばかりしてても、仕方がありません。本日のテーマである、船漕ぎ運動の合気技への応用の動画を見てみましょう。



 これは、相手の握りの状態で、合気技をどう変化させるかを解説した動画です。私がやっている合気上げや合気下げは、大東流とは別系統のモノですが、原理的には殆ど同じ物です。


 知り合いが大東流合気柔術を稽古してました。その知り合いから、普段は合気上げからの投げ技をポンポン掛けていた師範が、ある見学者に力いっぱい手首を握られた時は、全く合気上げが出来なかったと言う話を聞きました。

 多分、その見学者は、親指と人差し指の股に体重をかけて師範の手首を握ったのではなく、或いは、掌で均等に握ったのでもなく、小指と手刀側に体重をかけて強く握ったんだと思います。そんな握り方をされたら、いくら大東流合気柔術の筋(スジ)ができていても、合気上げを掛ける事は不可能です。つまり、合気上げも万能ではなく、それを掛けるのに適した状況があるという事です。

 その見学者は、いかにも

「ああ、やっぱり掛けられんったい。」

と言わんばかりにバカにした表情をしていたそうです。ホントは、そう握られれば、私が動画内でやってるように、合気下げをするしかないんですが、それをやると、合気上げや合気下げの構造とその違いを説明しなければならなくなります。門外の人に、それをバラすわけにもいかないので、黙ってらっしゃったんでしょうね。痛し痒しと言ったところです。


 それはそれとして、船漕ぎ運動は、合気上げにも、合気下げにも応用できる動きです。ただし、それを効率的におやりになりたければ、まず「柔らかい」船漕ぎ運動をマスターする必要があります。

 参考にしていただければ幸いです。


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 前回ご紹介した手解き技を深堀してみました。

 動画の中では、触れておりませんが、実戦では、握られた瞬間に、どれを使うかを判断して、敵の拘束から離脱しないといけません。
 前回の説明は、あくまで便宜的なモノです。実際は、「打ち外し」が使えなかったから、関節技を」とか「関節技が掛からないから、合気技を」などと考えている余裕はありません。すぐに対応しないと、相手の攻撃を食らってしまうからです。

 普段から三種類の手解き技を繰り返し練習し、本番では、考えなくても適切な対応が自然に出るようにしなければなりません。
 
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 相手に手首を握られた時に使用する「手解き」について説明しています。
 武術にある程度詳しい方は、手首を握られた時には、関節技を掛けるものだと思ってらっしゃる方も、少なからずいらっしゃると思いますが、いつも、そうではありません。

 相手の握力の強さにより、打ち外し技・関節技・合気技と使い分ける事が、必要になって来るのです。
 この動画の中でも説明しているように、大して強く握られていない場合は、打ち外し技を使う方がベターです。関節技を使ってもいいんですが、関節技と言うのは結構メンドクサイので、こういう時は相手の急所を打ちながら外します。この方法が一番手っ取り早いからです。
 ただ、それも緩く握られてる時に限ります。ちょっと強く握られたら、面倒でも関節技を掛ける必要に駆られます。正しいやり方で使えば、関節技は、実戦で有効なツールとなります。
 しかし、関節技を掛けさせまいと全身に力を入れて頑張る人には、関節技を掛ける事は不可能になります。こんな時は、敵の急所を突くか蹴るかして、相手の力を緩めて関節技を掛けるか、或いは、この動画の中で説明しているように、合気技を掛けるより他に方法は無くなります。

 関節技にしろ、合気技にしろ、使い方を間違えると、例えば、相手が力んでいる時に無理に関節技を掛けようとしたり、或いは逆に、相手が緩く握っている時に合気技をかけようとしたりすると、自分自身を危地に陥れる事になってしまいます。要は、その時々の状況を的確に把握して、臨機応変に対応することが必要だという事になります。


 武道って、人生そのものなんですね。これが、武道の持つ醍醐味であり、面白さでもあります。 

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 今回は、小手返しを例にとって、相手が関節技を掛けさせまいとして、頑張った時の対処法をご紹介させて頂きます。こういう状態になると、往々にして「力比べ」みたいになりがちですが、発想を転換させることで無理せず、相手を制することができるようになります。


 .もっとも、この動画内でも述べている通り、ナイフやドスなどを持って突いて来る敵の手首を掴むのは、殆んど不可能で、この技が実戦で使えるかどうかも怪しいもんですが、一応、合気道や柔術も含めて、あらゆる徒手格闘術における代表的な関節技なので、これを例にとって説明させて頂くことにしました。


 最初に、ご紹介させて頂いている技は、ナイハンチ二段の応用技です。これは、似たものを親田清勇先生が、ご指導なさってます。


 二番目の技術は、所謂、「合気技」です。ただし、敵が力を抜いた後は、柔術に変化させて使っています。柔術のイメージの使い方の中に、合気技へのヒントが、潜んでいるのです。 

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些か画像が乱れております。何卒、ご容赦下さい。

 手首で合気が取ることに慣れて来れば、他の部位でやっても、合気が取れるんじゃないかと考え始めます。多分、大東流合気柔術の修行者や合気技をお使いになる合気道の高段者の方々も、同じようにお考えになったんじゃないでしょうか。

 ここでは、肘での合気上げと肩での横投げを使っています。いったん理屈が分かると、体のあらゆる部位で、合気が掛けられるようになります。



 
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 これは、自分の手首を握って来た敵が、前腕にしか力を入れていない時の技です。

 まず、自分の指先で自分のお腹を触れるような動作をすることで、相手の上腕と肩にも力を入れさせます。

 後は、固まった上半身を合気技で動かせばいいだけの話です。手の形が、蓮の花が開いたような形になるので、「蓮華投げ」という名前を付けました。








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 扇舞の基本(裏)の型です。

 こちらも、非常に単純な動きではありますが、色々な技への応用が可能です。 例えば、敵の前蹴りを下から掬い受けして、敵を引き倒す時にも使えます。前回の表の型でも、前蹴りを掬い受けすることは可能ですが、そちらの方は、敵を前方に吹っ飛ばす時に使います。

 ここでは、肘を抑えられた時の関節技としての応用をお見せしています。




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 扇の舞の基本です。この単純な動きから、様々な打ち技・受け技・投げ技・関節技等が、生まれます。

 ここでは、自分の腕を握って来た敵に関節技を掛けて投げています。敵は、この技に逆らう事も出来ますが、無理して逆らうと、自ら関節を痛める事になってしまいます。

 技を掛けられている方は、馴れ合いで倒れているわけではなく、倒れないと、手首や肘関節を傷めてしまうので、受傷しないよう自ら飛んで受け身を取り、それを避けているのです。


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 扇の舞の応用としての合気下げです。大東流とは、型が全く違うので、これを「合気下げ」と呼べるかどうかは、疑問ですが、一応これを掛けられると腰が下に落ちるので、合気下げのカテゴリーに入れておくことにしました。

 まだ、技の開発途上にあるので、体系も整っていないし、名称も一定していません。これから、研究を進めつつ、少しずつ技を整理していきたいと思います。


 大東流と同じ型の合気下げがあるとすれば、剛柔流空手の「シソーチン」の応用としての合気下げでしょう。 これは、全く同じ形が、形意拳の中にも存在しています。


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 扇の舞の応用としての合気技です。

 これは、元々、剛柔流の転掌の応用と琉球舞踏を合わせて、創生されたもので、私にこれを教えてくれた人の師匠筋に当たる人も、その起源がよく分からないと仰っていたそうです。

 その動きの一つを応用して、所謂「合気上げ」をやってみました。

 合気上げは、サンチンの第二挙動を使っても、可能です。 その場合は、自分より背の高い相手が、自分の構えを両手で上から抑えようとしたときに使います。その動画も、いずれ機会があれば、こちらで公開するつもりですが、今、撮影してくれる人がいないので、いつになることやら。

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 ナイフを握っている腕の手首を両手でつかまれた時に使う合気技です。

 これは、手首を掴まれたので、相手の腕を斬ろうとして肘を落とした時に、偶然相手の腰が浮いたことで、発見した技術です。 

 ただし、これを使えるようになるためには、サンチンガーミ(筋を鍛えるための甕)等を使って、腱を強化しておかねばなりません。




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