(27:33~28:24)
「最後に、国民の諸君に告げる。我々は、今から国家権力の中枢が如何に腐敗しているかを、如何に空虚であるかを実証する。この革命行為の真の目的は、諸君を覚醒させることだ。従順は、美徳ではない。諦めも、美徳ではない。
この国のシステムに理不尽と不平等と不誠実を感じている者たちがいるなら、今から起こる事に刮目せよ。一言半句も漏らさぬよう耳を澄ませよ。そして、自らの頭で考え、立ち上がれ。」
「最後に、国民の諸君に告げる。我々は、今から国家権力の中枢が如何に腐敗しているかを、如何に空虚であるかを実証する。この革命行為の真の目的は、諸君を覚醒させることだ。従順は、美徳ではない。諦めも、美徳ではない。
この国のシステムに理不尽と不平等と不誠実を感じている者たちがいるなら、今から起こる事に刮目せよ。一言半句も漏らさぬよう耳を澄ませよ。そして、自らの頭で考え、立ち上がれ。」
仮に、この映画の中で描かれているような事件がホントに起こったとして、日本の国民は、覚醒しますかね?幼い頃から受け続けた学校教育と言う名の「マインドコントロール」と部活や社員教育と言う名の「洗脳」を受け続けた国民は、尾形総一郎のこの呼びかけに拒絶反応を起こしこそすれ、共感はしないでしょう。
確かに、この映画の中でニセ尾形総一郎が語っている通りだと私も思います。しかしながら、自らの頭で考えない人たちが、今の日本人の大多数でしょう。真に問題意識を持ち、自らの頭で考え、立ち上がろうとする人たちは、ごく少数です。つまり、「判断と決断を他人に委ね、寝そべるか座り込んでいる」人たちばかりだと言うことです。そもそも、自分たちがマインドコントロールされ、洗脳されている事にすら、気づいていない人たちばかりですから。
経済状況が極度に悪化して、国民の政府に対する不満が頂点に達していない限り、この国で革命が起きる事は、絶対にあり得ません。この場合、そう断言できます。一斉蜂起が国民の総意でない限り、革命を起こすことは出来ないし、起こりません。無理に革命を起こそうとしても、国民の支持を得られず、テロリスト扱いされて葬り去られるだけです。
もし、この国で革命が起こり得るとすれば、何らかの外部的要因が強く働いた時だけでしょう。しかも、その外部的要因は、かなりの劇薬です。
出来れば、摩擦や衝突を最小限に留める緩やかな変革が、望ましいですね。いくら治療のためとは言え、余程の事情がない限り、劇薬を使用するもんじゃありません。
私の結論は、こうです。
1.国民の大半がマインドコントロールされ、洗脳されている現在の日本では、真の意味での革命は起こらない。
2.たとえ、外部的な要因が働いたとしても、時間をかけた緩やかな変革を目指すのが、日本を変革するための望ましい方法である。これは、国民の意識を覚醒させるプロセスにおいても、そして、社会システム・国家体制を変革するプロセスにおいても、そう言える。
3.人間の意識を急激に変えようとすれば、必ず各個人の精神生活に大きな混乱と葛藤を齎す。ヘタをすれば、自殺や凶悪犯罪の増加を招くことになる。
社会システムや国家体制の急激な変革を求めれば、必ず武力による激しい衝突が起こり、その衝突の中で大勢の人間が、その尊い命を落とす事になる。
内的な意味でも、外的な意味でも、急激な変化は、求めるべくもない。
〽狭い部屋で仲間と夢描いた
いつかは この国 目を覚ますと
ああ、
裏切りの意味さえも知らないで おお
ああ、
訳もなく砕かれて 手のひらから落ちた
あれは 俺18
肩すぼめて待ち続けた路地裏で
(浜田省吾「路地裏の少年」より)
浜省が、
「いつかは この国 目を覚ますと」
と歌ってから、来年で48年になります。47年経っても、まだ、国民全体は目覚めていないようですが、ネットが普及したおかげで、若い人たちを中心に少しずつ目覚めが始まりつつあります。この小さな芽生えが、いつの日か天を見上げるような大樹に育つことを祈りたいですね。