Take it easy !

 初めまして、Raymond Yanです。人生、もっと気楽に生きていきたいという思いから、このブログを始めました。YouTubeで公開している武術の動画も、こちらでは解説付きで、公開したいと思います。  Old fashioned & hybrid martial arts(https://www.youtube.com/results?search_query=raymond+yan)

カテゴリ: 空手

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 今回は、サンチンや転掌の回し受けの最初の構えからの実戦型のご紹介です。

 あの構えは、回し受けの準備をするための構えと捉えられがちですが、実は、隠し手が含まれた形なんです。その事は、最初についた中国拳法の老師に学びました。


回し受け - frame 1

 ホントは、この構えには、実戦で使用する必殺技も、含まれているんですが、それは秘伝なので、こちらではご紹介出来ません。今回は、もっと一般的な使用法のご紹介です。

 この構えから、膝で敵の前蹴りやサイドキックを落として、前の掌で顔を打ちます。相手が長身で顔に手が届きそうもない時は、肩と上腕の間の筋肉の境目を攻撃します。後者の急所を突くと、敵は、その腕を使えなくなります。

 後に、これが、もっと発展して、蹴りを落し受けながら、同時に前進して掌底で相手を打つ形に進化します。つまり、受けてから打つのではなく、受けと打ち技が1セットになった形意拳的な技(ぎ)になるわけです。


 今回は、以上です。

 お疲れ様でした。<(_ _)>




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3


 サンチンの形を活用して、敵の受けを引っかけて引っ張り、敵のバランスを崩すテクニックを指導しています。

 昔の人は、こう考えました。

「敵の突きを処理するよりも、受けを処理する方が、簡単だ。
 敵の受けを処理するよりも、敵の掴みを処理する方が、更に簡単だ。」 

 敵を突いて、それで決まればそれでよし。もし、その突きを受けられれば、その受け自体を処理してしまえばいいというコンセプトです。

 
 後者の「敵の受けを処理するよりも、敵の掴みを処理する方が、更に簡単だ。」 については、また別の機会に解説させていただきます。



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 今回は、文章で捕捉する説明は、大してありません。

 棒術と素手で行う推手で、相手と気を通じ合わせておけば、離れた状態でも相手の動きに反応することが出来るようになります。

 「燃えよドラゴン」のブルースとサモハンの対決シーンに出て来る精神感応は、こういう訓練を積んでいる者同士で出て来る自然な現象です。

 離れた状態でも、対戦相手や敵の動きに反応出来る人は、かなり優秀な格闘競技者・武道家と言えるでしょう。普段からスパーリングパートナーと、こういう訓練を積んでいる人は、対戦相手とも、気を通じ合うことが出来ます。相手と見えない糸のようなモノで繋がっているので、相手の動きを自分の動きのように把握することが出来るのです。

 井上尚弥がいい例ですね。彼は、対戦相手と離れていても、相手の動きに適切に反応しています。だからこそ、あれだけ相手の動きの先手を取って動けるんです。


 今回は、以上です。超短かったですね。

 お疲れ様でした。<(_ _)>



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4


 今回は、以前「空手・拳法の稽古 38」でご紹介した「蹴ったら受ける」・「受けたら蹴る」という技(ぎ)の 突きヴァージョンをお送りいたします。

 原理は、蹴りヴァージョンと同じです。

 「受けたら突く」の場合は、自分の体の中にまだ残っている相手の蹴りの運動エネルギーを開合で回して、突きに乗せて
相手に返します。

 「突いたら受ける」の場合は、放った突きが自分に返って来た時の運動エネルギーを開合で回して、相手の蹴りを受け落とします。

 どちらも、自分の体の中に残っている運動エネルギーを一切無駄にせずに、敵と戦うための節約型の技(ぎ)です。



 開合の動きさえマスターしていれば、太極拳のどんな動きも、すぐに身に付ける事ができます。また、太極拳の套路にない動きも、開合を使って編み出すことも可能になります。


 それはそれとして、今回は、かなり速い動きで受けと突きを放ってみました。ホントは、この動きで空気を突かない方がいいんですが、今回は、ハンド巻き藁を持ってくれる人も、蹴ってくれる人もいなかったので、やむなく空気相手の受けと突きのパーフォーマンスになりました。

 おかげで、二、三日ヒットマッスル及びその周辺の筋肉痛に悩まされました。速い動きで受けても、蹴りを受ければいいし、
速い動きで突いても、物や人を打てば,、筋肉痛にはならないんですよね。蹴りを受けた事で、或いは、物や人を突いた事で、力が対象物や人間の体を通じて地面に流れていくからです。

 逆に、蹴りを受けたり、物を突いたりしないと、急激にヒットマッスルが引っ張られる事になるので、筋肉通が起きるんです。

 この動きは、あんまり何度もお見せ出来ないです。やる度に生命力をかなり消耗して、寿命を縮めてしまう事になるからです。もう70歳近い高齢者なんで、もしかしたら、これをお見せできるのは、これが最初で最後になるかも知れません。

 これは、三・四段レベルの突き技です。少林流空手や中国拳法には、スピードのある突きを出すための特殊な稽古方法が、伝わっています。秘伝なので、公開するべきかどうか、今、ちょっと迷ってます。他の先生方が公開なされば、私も安心して公開出来るんですが、今のところ、どなたも公開なさってないようです。


 五段以上になると、速く動く必要は、少なくなっていきます。五段レベルから七段レベルに意識が拡大する過程で、相手の動きの起こりが、少しずつ事前に見えるようになり始めるからです。



 今回は、以上です。

 お疲れ様でした。<(_ _)>



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4

8:558:56)での「ナイハンチ」は、「セイエンチン」の言い間違えです。失礼しました。m(_ _)m


 今回は、「
空手・拳法の稽古 104  ― 粘り気のある動き」の中で、お見せしたセイエンチン本来の動きとは違う動きを取った理由をご説明いたしました。と同時に、弓張の構えからの動きの正しい分解応用をご説明させていただきました。


 動画の中でも申し上げてますが、あの一連の動きの中の外受けの動きは、敵の肘関節を決めて、相手を動けなくするためのモノです。沖縄空手で言うところの「(敵を)据え物にして打つ」と言うコンセプトですね。こう考えると、脚を差し替える事の意味も分かって来ます。

 そもそも、これは、相手の左腕を捕まえて、左肘に関節技を掛ける動きですから、敵に蹴り返される事を一切気にすることなく、安心して脚を差し替える事が、可能になります。

 逆に、蹴りの間合いの外から、脚を差し替えて間合いを詰めるのは、愚の骨頂です。自分の前に立っている敵に、一瞬「屏風立ち」になることで、

「どうぞ、私のお腹を蹴って下さい。」

ってお願いしているようなもんだからです。


 組手や実戦における基本原理を知らないと、型の解釈も歪んで来ます。逆に、戦闘の基本原理を知っていれば、型を正しく解釈できます。今回の事例のように、間合いの外から脚を差し替えて攻め込む事の危険性を知っていれば、この部分の動きも、比較的簡単に解釈できるのです。

 沖縄空手の型や中国拳法の套路の中には、突き蹴りの攻防だと考えると、首を捻りたくなるような動きも、結構あります。勿論、突き蹴りの技術としても、関節技や投げ技の技術としても、解釈できる動きもありますが、突き蹴りの技術と考えて分解しようとしても、ウマく分解できない場合は、頭を切り替えて、関節技や投げ技としての分解を試みるべきです。

 師匠が、最初から、正しい分解・応用を全て教えてくれる場合は、話が別ですが、色々な事情で、全ての分解・応用を学べない場合もあります。そういう場合は、自分で分析するしかありません。

 もし、空手の型のある部分が、本来、関節技や投げ技のために創られたモノだった場合は、柔道や合気道、或いは柔術の経験がある人だったら、比較的容易にその動きの意味を推察できるでしょう。


 そもそも、空手の型や中国拳法の套路ってかなり暗号化されてますからね。その中にある動きを組手や実戦で活かすには、まず、その暗号を解くカギを師匠から秘密裡に与えてもらうか、或いは、自分でそのカギを見つけるしかありません。

 
 この点、日本少林寺拳法の独演型は、非常に分かり易いです。見て何をしているのか、すぐに分かるし、何よりも、独演型と同じ動きを相対演武でやっているからです。空手の型や中国拳法の套路のように、〔隠されている部分〕や〔省かれている部分〕がほとんど無いので、動きの解釈に苦しむという事も、ほとんどありません。


  




 宗道臣先生は、中国で拳法を学ばれたのに、どうして、こんなにオープンな流派を創始なさったんでしょうか?これを見てる私たちは、大変勉強になるんで助かるんですが、他流派の人たちに盗まれる事を心配なさってなかったんでしょうか?それだけが、謎です。


 今回は、剛柔流空手のセイエンチンの中にある「弓張の構え」からの動きの意味を深掘りしてみました。これが、あの動きの正しい解釈です。

 ただ、この動きも含めて、空手の型の中の動きを実戦や組手の中で使えるかと言うと、それは、また別問題ですね。私の剛柔流空手の師匠は、

「鍛錬として一番役に立つのは、三戦(サンチン)だ。組手の動きとして役に立つのは、転掌だけだ。他の型は、まあ、踊りみたいなもんだよ。」

と仰ってましたね。東恩納寛量先生が中国から持ち帰った型に、宮城先生が、よく出どころが分からない型をプラスしてできたのが、現在の剛柔流空手です。
一応、私の師匠は、宮城長順先生の直弟子だったんですが、宮城先生がお聞きになったら、ご不快になられそうなコメントではありますね。

 私の師匠は実戦経験が豊富な方だったので、こういうお考えをお持ちになったんだと思います。私が、

「先生の兄弟子の先生方も、型について同じように考えてらっしゃるんですか?」

とお尋ねしたところ、先生は、

「先輩たちが、どう考えてるかは、分からんな。これは、俺独自の考え方だ。」

とお答えになりました。

 もしかしたら、宮城先生は、サンチンと転掌以外の型の分解・応用をごく一部の弟子にしか教えられなかったのかも知れません。

 つまり、私の師匠も、他の型の正しい分解・応用を知らなかったので、上記のような考え方をなさるようになったとも考えられます。或いは、豊富な実戦経験から、私と同じような考え方をするようになられたとも考えられます。

 動画の中でも申し上げている通り、私も、たとえ正しい型解釈を学べたとしても、複雑すぎる動きは、組手や実戦では使えないと考えています。理由は、単純です。型や套路の中に想定されている状況が、組手や実戦でそのままの形で出て来ることは、ほとんどないからです。



 今回は、以上です。

 お疲れ様でした。<(_ _)>


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4
Tea time


 一昨日、スマホスタンドを百均ショップで購入しました。

 で、昨日、スマホスタンドを使って、自室で新たな動画の撮影を試みました。初めて使うので、中々、思うような動画を撮影できませんでしたが、まあ、なんとか見るに堪える映像を撮影することが出来ました。

 この事をテキストメッセージで知らせた弟子からも、

「 これで、撮影できる幅が、広がりますね。」

と言うメッセージをもらいました。


 彼の言う通り、これで、撮影してくれる第三者がいなくても、基本稽古から現実的な組手稽古への移行の過程を皆様にお送りすることが出来そうです。

 まあ、実際に撮影を始めたら、また、色々な問題にぶつかるとは思いますが、問題を一つひとつクリアしながら、前に進んで行くしかないですね。ここまで来たら、このプロジェクトを最後までやり遂げたいと思います。


 取り合えず、ご報告まで。




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3



 今回は、「突き抜け」のご紹介です。

 この突き方は、敵の斜め前に進みながら、相手を突いて後ろに抜ける技術です。こうすることで、敵の順突きを躱しながら、 敵の顔面や首を突くことが可能になります。

 空手的なクロスカウンターだとも呼べるし、空手の交差法だとも言えます。

  
 ただし、相手に向きを変えられると、弱点を晒すことになってしまうので、この技を使う時は、相手の技の起こりをよく読んでから、動き始めないといけません。

 武道には、純粋な意味での「先制攻撃」って存在しないんですね。本質的な意味においては、全ての技は、「後の先」で使わなければなりません。相手の技や気持ちの起こりが全くないのに、無理攻めすれば、敵に必ず隙を突かれます。

 先先の先でこの技を使うとしても、敵の技や気の起こりを待ってから、斜め前に出ないと、この技は使えないんです。


 今回は、以上です。単純な技なんで、説明も、短かくて済みます。

 お疲れ様でした。<(_ _)>





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4


 今回は、弓張の構えとそれ以降の動きに得も言われぬ深みを出すための訓練方法をご紹介いたします。

 弓張の構えの次は、右腕刀を左掌に打ち付ける動きです。その次は、揚げ突きで敵の喉を突くか、或いは、敵の鼻か人中を裏拳で打つ動きです。今回は、喉突きでフィニッシュの形にして、お送りしたいと思います。


 まず、ゴム・チューブで粘り気のある動きで弓張の構えを取ります。

 次に、千枚通しのような利器を持って、相手の首を刺すつもりで受けを放ちます。今、「受け」と書きましたが、これを打ちとして使っても構いません。相手が、
突きを放たずに近づいて来れば、相手の顎や耳を鉄槌打ちで打ってもいいでしょう。

 最後に、喉を突きます。これは、トンファーで相手の喉を突くイメージで行います。


 いずれにしても、実際にこれらの道具を使って稽古しておくことが肝要です。物を使って動きを練っておくと、素手で動く時も、同様の感覚で動けるからです。しかも、こうすることで、「気」も同時に使えるようになります。気のパワーは、イメージを操作することによって、倍増するんですね。


 この動画の途中で、弓張の構えの「手翳し」の説明が出て来たので、以前の動画と別記事のリンクを貼り付けておきます。参考にしていただければ幸いです。


          (http://raymond007.blog.jp/archives/5674662.html


 今回は、以上です。

 お疲れ様でした。<(_ _)>



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 今回は、「前進(掴み)蹴り」をご紹介いたします。これは、他流派で言うところの「刻み蹴り」に相当する技です。 正確に言うと違うんですが、全体的な体の使い方は、ほぼ同じだと言っていいでしょう。

 ただし、協会の刻み蹴りのように、前屈立ちでこれを行う事はありません。あくまで、猫足で前進して、猫足立ちで、蹴ります。


 この蹴り技が、通常の刻み蹴りと違う点は、敵を掴んでバランスを崩してから使う点です。動画の中でも申し上げている通り、ただ間合いを詰めて順蹴りをするだけだと、相手も、足を上げて蹴り返そうとして来るか、膝でこちらの蹴りをブロックしようとしたりします。

 そういう事態を避けるために、掛け手で掴んだ敵の腕を引きながら、敵を順前蹴りで蹴るテクニックです。こうすることで、引っ張られてこちらに倒れ込んで来る敵の勢いとこちらの蹴りの威力との相乗効果で、蹴りの威力とスピードが、相対的に倍化することになるんですね。

 ただし、掛け手で敵の腕を掴むのには、ちょっとしたコツが必要です。ヘタに掴んで行こうとすると、敵に気付かれて、腕を掴ませてもらえないからです。


 今回は、以上です。

 お疲れ様でした。<(_ _)>





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 この技は、ボクシングのヘッドスリップに当たる技です。動画の
冒頭で、「今回も、また別の躱し技を」と申しておりますが、本来は、これが「躱し技シリーズ」の第二弾になるはずでした。しかしながら、第一弾でお送りするはずだった映像の内容が思わしくなかったため、こちらを先に公開する事になった次第です。


 それはそれとして、私がついた老師たちは、基本的にあまり技の名称を教えてくれる人たちではありませんでした。日本人の老師は、名前を教えると変に凝り過ぎて、あるがままに技を見なくなると言う理由で、中国人の老師は、中国語で我々に技の名称を教えても、我々が理解できないだろうと言う理由で教えてくれませんでした。


 なので、同じ技や同じ練習方法でも、人によって呼び方が違う事も、しばしばでした。まあ、その動作をしながら、「今日は、これをやろう。」って言えば、お互いに何をするのかは、分かったので、名前が無くても、或いは、名前が不統一でも、全く支障はありませんでしたが。

 名前が不統一になりがちだったのは、色んな武道や格闘技、色んな流派の人たちがいたせいです。ボクシング出身の先輩は、これを「ヘッドスリップ」と呼んでいたし、合気道系の先輩たちは、合気道風に「肩入り身」って呼んでました。

 上の動画の(1:44~1:47)では、一瞬逆突きと一緒にこれをやる場面が出て来ますが、それを少林寺出身の先輩は、「振り身」と呼んでました。正確に言うと、これは少林寺拳法で言うところの「振り身」では、ありません。その上、この方は、肩入り身の積りで、やってらっしゃるので、「振り身」としては、中途半端な動きになってしまってます。

 振り身は、振り身で、また別の機会にちゃんとご紹介したいと思います。

 色んな流派の人たちが集まって、稽古すると、技の名称が、カオス状態になってしまうようです。(^^)

 今回は、合気道系の先輩たちの命名に従う事にしました。


 うちの流派の場合、相手の手の内を探るために、相手の技を誘って様子を見ると言う事をあまりやらないので、ボクサーのように躱し技だけを連続的に使うって事は、あまりありません。躱した動きが、そのまま攻撃に使えるのが、その一番の理由です。

「相手の攻撃を躱せるんなら、その時、一緒に攻撃して倒してしまえ。」

と言う考え方ですね。古式は、普通の空手・拳法と違って、威力が半端じゃないので、そうなりがちです。相手を「ボコボコ」にするなんて事は、ほとんど無いです。一発の重い突きや蹴りが、

「ボスッ!」

と敵の急所に入って、勝負は、それで終わります。呆気ないもんです。アクション映画のような丁々発止の攻防なんて、ありません。

 まさに一撃必殺です。だからこそ、古式の空手・拳法の流派(門派)では、自分の使う突き蹴りを重くするために、通常の道場に比べると、基本にかける時間が、圧倒的に多くなるんです。

 そのため、防具組手をやる時は、特に顔面を打つときは、決して本気で突きの威力を貫通させずに、軽く掌で面を叩くようにします。本気で突いたり、打ったりしたら、たとえ面を装着していても首や脳に深刻な障害が現れるからです。


 ちょっと話が、逸れてしまいましたね。

 今回は、この「肩入り身」をお送りしました。動画の中でやっているように、この体捌きを使う時は、まず、補助として流し受けを使いながら、練習します。慣れて来たら、相手の突きの起こりをよく読んで、受けを使わずに躱し技だけで、カウンターパンチを放つようにします。

 コツは、相手の拳を自分の耳の端に擦らせるようにして、躱す事です。こうすることで、無駄な動きをせずに、最小限の動きで、敵の突きを躱すことが、可能になります。

 補助としての受け技を使わずに、躱し技だけで相手の突きをよけると、カウンターパンチで敵を仕留める事が出来なかった場合、躱し技の補助として使わなかった腕を使って、
二の打ちを放つ事が出来ると言う利点があります。


 でも、これは、初段・二段レベルの〔躱し技+カウンターパンチ〕です。もっと上の段階に行くと、さらに高度な技を学ぶことになってます。


 
 今回は、以上です。

 お疲れ様でした。<(_ _)>




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 今回は、型の中で粘りのある動きを出すための訓練をご紹介致します。

 現在、本土で行われている空手の型試合で、この粘り気を出してらっしゃる方は、あまり見かけないですね。これに近い事をやってらっしゃる方は、時々、お見掛けしますが。


 チューブを使って、こういう訓練をする時は、腕の力だけで引いてしまったら、逆効果です。妙に肩に力の入った型になってしまうからです。

 あくまでも、強いチューブを体全体で引く事を心掛けないといけません。


 立ちや歩きで、或いは、サンチンガーミを使った鍛錬などで、足腰と筋を鍛え上げた上で、こういう鍛錬をすると、人が真似したくても、真似できない味のある空手の型が出来上がります。

 今、筋って言いましたけど、筋も大事です。筋が発達してないと、強いチューブを引く時に腕力に頼って引いてしまいがちになるんですね。筋が出来てると、筋を入れる事で、強力なチューブでも、体全体で引くことが可能になります。つまり、これを弾力性が弱いチューブで練習しても、意味はないって事です。弱いチューブだったら、腕力だけでも引っ張る事が出来るからです。

 今は、そこまで見て取る審査員はいないと思うので、型試合でこれを使っても、大して評価はされないとは思いますが。一応、中国拳法に伝わっている稽古法なので、ここに紹介させて頂きました。

 私が、空手の型を稽古しているのをご覧になった老師が、

「空手の型の中で、ユックリ引く動作をする時は、こういうイメージでやった方がいいよ。」

と仰って、教えて下さいました。


 因みに、弓張りの構えをこの方法で稽古すると、今行われているような大きな形にはならないです。もっと小さくコンパクトな形になります。こちらが、正しいやり方だと言い張るつもりは、毛頭ありませんが・・・




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 小学生の頃、アメリカのTVドラマ「グリーン・ホーネット」でのカトー役のブルース・リーのアクションを見て憧れ、空手をやりたいと言う強い思いを抱きました。

 当時、近所に空手の道場がなかったので、止む無く柔道の道場に通い始めました。それでも、空手への思いが断ちがたく、叔母の家に遊びに行った際に叔母宅の近所にあった本屋で、剛柔流空手の開祖・宮城長順先生のご子息の宮城敬(みやぎ たかし)先生がお書きになった空手の入門書を買ってもらいました。

 その本見て、一生懸命練習しました。高校の頃に願いが叶って、剛柔流の道場に通い始めてから、独学した時についた悪い癖を徹底的に直されましたね。

 やっぱり、いくら写真付きとは言え、本で独習するのは、無理のようです。これは、和道流の道場に短期間通っていた時も、同じことを先生から言われました



 最低限、動画が必要です。それでも、目の前で見ないとその技を行う時の雰囲気って言うのは、分からない部分も多いです。一番いいのは、直にその流派の師範や先輩たちがやっている動きを目の前で見る事です。

 那覇手じゃないんですが、本日(2024/2/29)、これと同じことを型の演武の中でやってらっしゃる先生を見つけました。



 この先生がやってらっしゃる動きは、我々がやっている動きに非常に近いモノです。多分、我々と同じような訓練を積まれたんだと思います。これは、沖縄少林流空手の壮鎮です。松濤館流空手の壮鎮とは、大分違いますね。

 松濤館流の壮鎮の最初に出て来る弓張りの構えが出て来ません。最初に出て来るサンチンの快練のような形は、突く時に、サンチンの快練よりも腰が回ってますが、これは、サンチン立ちではなく、猫足立ちでこの形を演武なさっているためです。猫足立ちでこの形を取ると、サンチン立ちでやる時に比べて、自然に腰が大きく回ります。

 そもそも、首里手のセイシャン(半月)の冒頭に出て来る動きは、那覇手のサンチンから採り入れられた形です。で、那覇手でも密かに行われていた快練の部分が、少林流空手の壮鎮に取り入れられたと言う事でしょう。


 この動きを初心者にやらせると、大抵の場合は、力づくでやろうとするので、腕にハエが止まるんじゃないかと思えるくらいにスローな動きしか出来ません。


 で、冒頭の動画の中でやっているような訓練を施すんですが、昔は、これを習えるのは、内弟子の人たちだけで、一般会員は、なんとか先生たちの動きを見て真似してると言う状況でした。でも、もう秘密にしておく時代でもないので、今回、公開する事にした次第です。


 この動きをやる時に、まず、難しいのは、突く時に力が入り過ぎてしまう事です。これは、正拳突きの時に解説した通り、拳を飛ばすように突かないといけないんですね。

 次に、肘を落とす時ですが、これも、腕力で無理矢理にやろうとする人たちが、圧倒的に多いです。正しいやり方は、下記の如くです。

 まず、拳を前に飛ばして、筋を入れて止めます。すると、拳が跳ね返って、腕が自然に曲がります。そこから、ほんの少し意志の力を使って肘を下に落とします。

 筋を使った動きなので、これを習えるのは、サンチン甕(ガーミ)を使って、筋を作り上げた後と言う事になります。筋が充分発達していない状態で、これを教えても、肝心の体が出来ていないので、教えようがないからです。


 今回、門外不出の訓練方法を公開しましたが、これを公開しても、我々がやっているのと同じ質の突きが出来るかどうかは、分からないですね。伝統的な技を正しく受け継ぐには、微妙な感覚を体得する必要があるからです。その微妙な感覚は、目の前で見ないと把握するのは、かなり困難です。

 でも、サンチンガーミなどで、筋を充分発達させた後に、この訓練方法でやれば、出来る可能性は、高くなるとは思います。天才だったら、こんな訓練方法を公開しなくても、見て、すぐに真似できます。直に見なくても、出来ると思います。世の中広いんです。時々、そういう天才に出会います。

 ただし、天才でも、筋が出来ていない人は、この動きを真似しても、それに近い動きは出来ても、同じレベルの動きは出来ません。いくら天才でも、出来上がっていない物は使えないからです。



 
これを上手に行うためのもう一つのポイントは、呼吸です。この動画の中でも、私の弟子は、突く時に「フッ!」と素早く鼻から息を吐いています。息を吐く事で、突き腕の力が抜けやすくなります。

 以前にも、申し上げましたが、突いたり、蹴ったりする時に息を止めるのは良くありません。内臓を傷めるので、絶対に息を止めて突いたり、蹴ったりなさらないで下さい。息を止めると、力が入って、スピードも落ちてしまいます。健康上も良くないので、動きの中での止息は、百害あって一利なしです。


 この呼吸のやり方と上の道具を使ったイメージトレーニングの両方をやれば、独学でも、この動きを習得できるかも知れないですね。

 I wish you good luck with your martial arts training!



 今回は、以上です。

 お疲れ様でした。<(_ _)>



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